• 2022.10.14

    “菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)”が「登録無形文化財」に登録

    和菓子の華とも言われる“菓銘をもつ生菓子(煉切・こなし)”が、文化庁の審査を経て、令和4年10月12日に「登録無形文化財」に登録されることが決まりました。

    文化財保護法は、国宝などの文化財を保存することを目的に昭和25年(1950年)に施行されましたが、令和3年6月に文化財保護法が改正され、対象を従来の国の指定する有形、無形の「指定文化財」に加えて、新たに、地域の伝統的な祭りや料理・食品などの製造技術も「登録無形文化財」の指定を受けることが可能になったものです。

    そのため、全国和菓子協会では、日本の伝統的食文化のひとつである和菓子を「登録無形文化財」として認めてもらえるよう文化庁に要望を上げるとともに、要望の根拠となる200頁を超える調査報告書を提出するなどしておりましたが、文化庁内部の審査を経て文部科学大臣が文化審議会に諮問した結果、10月12日に、「小豆や手亡などの豆類を原料としたこし餡の製造」と、「こし餡に薯蕷や求肥を加えた煉切、こなし等の加工餡の製造」及びその餡を用いた「菓銘をもつ(季節の)生菓子づくりの技術」が「登録無形文化財」に認定されました。

    永年に亘って日本人の生活文化の中で育まれ親しまれてきた和菓子(菓銘をもつ生菓子)の製法と製造技術が、「登録無形文化財」となりましたことは大変光栄に存じます。
    和菓子職人は、あの小さな形の中に季節の風物を映し取って菓銘を付け、召し上がる方々に季節の移ろいを感じて頂くことを大きな喜びとしておりますので、誇りをもって菓子づくりに励んでいく意欲がさらに高まりました。

    全国和菓子協会では、この度の登録を契機として製造技術の向上と伝承に努めるとともに、和菓子の魅力を多くの皆様に知って頂くために、なお一層の努力をしてまいりたいと考えております。

    全国和菓子協会